金沢市内の自転車ナビマーク

2013/07/19

金沢市の中心部では、
「自転車走行指導帯」いわゆる「ナビマーク」の設置が急ピッチで進められているようです。

戦災を免れ、昔ながらの細い路地が残る金沢は、
その町並みそのものが観光資源でもあるのですが、
幅員がないぶんだけ、歩行者と自転車が相まみれる混乱（？）状態が続いていたとか。

自転車レーンを設置する余裕もなく、簡易なナビマークが選択されました。

まずは玉川公園周辺。玉川町交差点から南へ向かいます。

マークに沿って中央小学校南交差点まで。

ご覧のように一方通行を逆行する形になりますが、
自転車に関しては両側にナビマークを設けて、
左側通行を促すすようになっています。

一方通行路の両側に指導帯を設置する例は、
全国でもまだ珍しいと聞いています。

中央小学校南交差点から今度は北上して、近世史資料館前交差点まで。

歩道がない側では、自転車と歩行者の通行区分もされています。

バス停部分の処理はシンプルで、
サイクリストを迷わせません。

同じルートを反対方向に走ります。

そして、中央小学校南交差点から繁華街の香林坊への抜け道にもなっている、
通称「せせらぎ通り」へ左折するポイントには、
自転車が待機する「バイクボックス」が設置されています。

せせらぎ通りはとりわけ幅員が小さく、
クルマが自転車を追い越さないよう指示されています。

中央小学校南交差点から香林坊へ。
もっとも、実際に走ってみると、どんどん追い越して行きましたが（笑）

ちょうど高校の下校時間にあたり、反対側から高校生の自転車が次々やって来ますね。

全員がきちんと左側通行を守っているわけではないですが、
ナビマーク設置前は、この細い路地を自転車が無秩序に走るカオスだったそうなので、
相当改善されたのだと思います。

逆方向にも走ります。

次は国道359号線。
ここは最近できたナビマークではないですが、
バスレーン内にナビマークを設置する、
いわゆる「共用化」を全国で初めて実施した区間です。

国道の先には、あの石川星陵高校など高校も多く、
早い時期から自転車通行空間の設置が望まれていたようです。

ここも走ってみましょう。

ペイントしてから年月が経っているので、はげかかっていますが、
これは路面に流れ出した融雪水の影響も大きいそうです。

ナビマークに関しては、そのほかの区間でも設置が進んでいて、
たとえば近世史資料館前～上堀町～博労町南～NHK前と走ったこの道にもありました。

自転車走行空間の確保でのポイントは、規格がどうこうのではなく、
とにかく一刻も早くつなげること、すなわちネットワークの構築です。
いかに優れた自転車レーンでも自転車道でも、
数百メートルポッキリでは誰も走りません。

金沢のナビマークをざっと見ただけでも、
相当な延長にマークが施されているのがわかります。
その点では、日本でいちばん自転車環境の整備が進んでいる町なのかもしれません。

ついでながら、金沢駅から小松空港に向かうバスの車中からは、
歩道上のレーンも見えました。