金沢のシェアサイクル「まちのり」

2013/07/22

国内自転車事情

金沢の自転車レーン取材は、シェアサイクル「まちのり」で行いました。

ポートの数は現在19ヵ所。
観光地ということもあり、おもだった観光スポットの近くにポートが設けられています。

さっそく借りてみようと金沢駅近くのポート（No.1)に向かったのですが、
これがなかなか見つからない。

はて？　と思って引き返してきたら、ようやく目に入りました。

これだと一方向からしか看板が見えませんよね。
事前に聞いてはいたのですが、
「まちのり」のポートの場所はすごく目に付きにくい。
景観条例がとても厳しく、目立つところに看板を掲出したりすることができず、
ポートそのものも奥まった場所に引っ込んでいる所が多かったです。

この金沢駅のポートも一般駐輪場のすぐ横で、
中も暗かったですね。

まずは登録手続き。

画面の案内に従って操作していきます。

面倒な書類に書き込まなくても、クレジットカードだけで登録は完了。

ICチップの入ったカードであれば、それが個人認証となり、
そのカードがすなわち利用カードになります。
取り出すところを動画にしてみました。

短いビープ音が5回から6回鳴ったところでロックが外れる仕組みになっています。

前カゴにはワイヤーロックも付いています。

ポートが満車のときには、このロックを使ってポートのどこかへしばりつけておけばいいそうです。

これは便利かもしれません。

かごの背面には自転車利用のルールなどが書かれています。

自転車レーンの取材をして、まずは高岡町（No.5）のポートへ返却。

課金システムは、ロンドンと同じで、30分までは無料（基本料金のみ）、
それを越えると30分あたり200円課金されていきます。

それにしてもこの高岡町のポートも文化センターの裏手にあって、
すごく見つけづらかったです。

さらに極めつけだったのが、ファッションビル「ラブロ」のポート（No.9)。

金沢の繁華街、片町のど真ん中にあるビルなんですが、
ポートはメインストリート（国道157号線）にはなく、
なんとビルの裏側。

料亭などが並ぶにし茶屋へ。

ポート（No.10）はこちら。

資料館に入るときにロックを利用してみました。

北陸鉄道の野町駅ポート（No.11）。

なんと駅舎内にポートがありました。
最初は外の駐輪場にあるものとばかり思っていたのですが見つからず、
周りをうろうろしてようやく発見。

ここからちょっとだけサイクルトレインを利用しました。

北陸鉄道では、基本的にいつでも自転車を載せられようですが、
雨の日はダメとか、細かい条件が書かれていました。

冬季も不可ということですが、雪で滑るからでしょうかね？

もっとも、積雪時に自転車に乗る人なんていないんでしょうけど。

押野駅で下車。
自転車の搭載が最後部限定なのに、
降車は最前部のみ。
2両分、自転車を車内で押して歩くことになります。

本多町のポート（No.13）は表に出ていてわかりやすかった。

そして金沢といったらここ、兼六園のポートなんですが、
ここも非常に見つけにくい。

兼六園周辺には2ヵ所ポートがあるんですが、
兼六園（No.15）はいつの間にか通り過ぎてしまい、
仕方なく兼六園下（No.16）に向かうことに。

でも、ここも兼六園からちょっと距離があります。

とにもかくにも、兼六園を見学。

兼六園からは歩いて、21世紀美術館脇の広坂ポート（No.14）から乗り出します。

東山ポート（No.18）は浅野川大橋の橋詰にあり、
そこが小さな広場のようにもなっていて、
視認しやすかったですね。

全体的に、ポートはこういう場所に設置すべきではないでしょうか？

取材も終り、最後は金沢駅にあるもうひとつのポート（No.19）へ。

ここもNo.1と同じくらいわかりにくかった。
鉄道の高架下にあり、新幹線の工事などをやっているものだからさらに視認しにくかったのかもしれませんが、
よほど奥まで見ていないと通り過ぎてしまいます。

あと、観光都市・金沢には観光客向けの町地図があちこちにあるんですけど、
「まちのり」のポート表示はない。
富山にはあったので、このへんは改善してもらいたいですね。

また、30分という時間制限は観光用としてはどうなのでしょうか？
おもだった観光地の間は30分以内で到達できるようなのですが、
途中、ちょっと食事したり、お茶を飲んだりすると、
たちまち課金されてしまいますよね。

ポートでない所に停める人のためにワイヤーロックも付いているわけですが
とりあえずポートに返してから、目的地までは徒歩で、
という、ロンドンと同じような考え方であれば、
逆にロックでその辺に停めることは想定していないはず。

たとえば観光用としての利用なら、
一般の課金システムとは別に1日500円とかの料金を設定するのも一考かと思います。