クアラルンプールのシェアサイクル O BIKE に乗る。 O BIKE in Kuala Lumpur, Malaysia

12月初旬、マレーシアクアラルンプール(KL)、タイのバンコク、
そして沖縄の那覇を10日間で回ってきました。

基本的に自転車の取材旅行ではなかったのですが、
空いた時間で、それぞれの町の自転車、走行環境を見てきました。

初回はKLを紹介します。

数回訪問したことがあるKLですが、
自転車に乗ったことはありませんでした。

街でも、自転車の姿を見ることはほとんどありません。

気温が高く、自転車向きではないこともあるかもしれませんが、
何より、道路整備が車一辺倒になされていて、
自転車がまともに走れる道がないことが原因でしょう。

そんな中、前回までの訪問では見なかった自転車がお目見えしました。
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O BIKE。
「オーバイク」と読むんでしょうね。

こちらのサイトによると、シンガポールで始まったシェアサイクルのようですが、
ヨーロッパなどで普及しているものと違い、ステーションレス、
つまりドック、ポートがなく、
どこから乗っても、どこで降りてもOKという新世代型のシェアサイクルなんです。

自転車の位置はGPSで把握されているので、
どこに乗り捨ててもOK。

路上にポツンと置かれていたりすると、個人の自転車じゃないか?
と思ってしまいますよね。
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ステーションレス、とはいっていますが、それらしきものもあります。
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こういう「ステーションもどき」に、常にたくさんの自転車を用意するよう、
台数調整をしているに違いありません。

街中のオーバイクを観察した後日、空いた時間で体験搭乗することにしました。

まずは利用登録が必要なんですが、それにはアプリをスマホにダウンロードする必要があります。
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アプリは無料ですが、利用にはスマホ必須、というところもニューエイジという感じ。
昨年、ようやくスマホを入手した私のような中高年は、
これからのシェアサイクルについて行けるのかしらん・・・・・。

ぼやいていてもしょうがないので、ホテルのWiFiを使って、ダウンロードします。
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立ち上げると、自分の現在位置をGPSで割り出してくれ、
近くにある自転車の位置が表示されます。
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後は、自分が目指す自転車のほうへ歩いていけばOK。

すごいなぁ・・・・・
と感動すると同時に、自分がどこにいるのかバレバレ(笑)
というのが、ちょっと怖いと感じてしまうオジサン世代です。

料金はクレジットカードの前払い。
1日レンタルとかシステムもあるようでしたが、
初めてでよくわからなかったので、とりあえず10リンギット(約300円)購入。


一番近いのは、ホテルのすぐそばにあるこれでした。
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駐輪時は、ロックされています。
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泥除けについているQRコードを読み取ります。
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スマホで写真撮るのが苦手な私、何回かシャッターを押しました。
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ここでも世代の違いを痛感。

読み取りが成功して、ロック解除をクリックすると、自転車のロックも外れ、準備完了。

特に目的地はなかったので、ホテルのまわりをぶらぶら走ることにしました。
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まず、比較的交通量が少ない道路に出ます。

途中にも、駐輪中のオーバイクが見えますよね。

この表示は何だろう?
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と近づいてみると、自転車横断帯の先に、自転車専用道みたいな表示がありました。
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面白そうなので、ここを走っていきます。


住宅と川に挟まれた、まさにスキマのようなスペース。
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それを抜けると、今度は車道上の自転車レーンらしきものが現れます。
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ここも走ってみます。


自転車との並走区間であることを示している標識もありましたが、
どのくらいドライバーには周知されているんでしょうか。
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全部で30分弱? プチポタリングをして、自転車を返却。
といっても、その辺に置いておけばいいだけなんですが、
なんだか不安になりますよね。

でも、ロックをかけることでスマホに通知が来て、一安心。
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ボケボケ写真で申し訳ありませんが、
利用料金のほかに、移動距離、消費カロリーなんかもご親切に表示してくれます。

でも0.00って、これくらいの時間なら、無料なんでしょうか?
それとも、キャンペーン中か何かかな?

返却したのは、KLの交通の要所でもあるセントラルという場所なんですが、
セントラルのビルの反対側に行くには、自転車だと難しそう。
それをスマホ地図で確認しておいたので、いったん返却して、
目的地で借りなおすことにしました。


セントラル駅の反対側は、マレーシア国立博物館をはじめ、
博物館などの文化施設が集中するエリア。

この中にある警察博物館に、自転車が展示されていました。
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1960年代にパトロール用として使われていたとか。
今、KLで自転車の警察官なんて見ませんから、当時はもっとのんびりした場所だったんでしょう。

Kuala Lumpur by Bicycle
という標識がありますが、それならなんで、このあたりにオーバイクが見当たらないのでしょうか?
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この先、国立モスクの前にあったオーバイクの看板。
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すぐ前が鉄道のクアラルンプール駅で、
ここから宿のあるセントラルへは鉄道などでも帰れますが、
せっかく登録したので、またオーバイクを使うことにします。

ところが、自転車はその辺に点在していても、帰る方向にたどり着けないケースが多い。
つまり、交通量の多い道路を渡らなくてはならなかったりするのに、
横断歩道も信号もないのです。

それをしなくてよい場所から乗るには、クアラルンプール駅しかありませんでした。

駅の駐輪場に1台を発見。
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しかし! なんとバイクとフェンスの間で、自転車を外に出せない!
なんとか持ち上げて出し、ようやく乗れることになりました。

ここからオーバイクでセントラルまで走り、体験は終了です。
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自転車なんて1台も停まっていない、セントラルのビル前でロックしましたが、
これもなんだか心配。

でも、先ほどと同じように、返却終了の通知が来ました。
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それにしてもKLって、自転車はもとより、徒歩のことを全く考えていない場 所が多すぎます。

ここは、紹介したルートとはまったく別のポイントですが、
工事現場近くの歩道で、人1人がようやく通れる幅しかありません。
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この先は歩道さえも切れて、車がバンバン通りすぎる車道を、ヒヤヒヤしながら渡るはめになりました。

システムは最新でも、走れるところがない。
言い方は悪いですが、KLのシェアサイクルは、まだ「宝の持ち腐れ」です。




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