甲府の自転車レーン

2011/12/28

山梨県甲府市の自転車レーンを取材してきました。

事前にほとんど調べていかなかったのですが、
甲府の自転車レーンは、
完成しているところは歩道上なのですね。

一方サイトなどでは、
すでに完成しているように見受けられたところは、
レーンそのものがまったくできていませんでした。

とりあえず、
甲府駅前から南に延びている平和通りを走ります。

歩道に自転車レーンを設置する「歩車共用」には批判が多いです。
ここは、低いポールで自転車と歩行者を分けてますね。

参考までに、
こちらは東京・靖国通りの歩車共用道。
これに比べれば甲府のほうが、
自転車、歩行者双方からの認識度は高いでしょう。

市役所交差点から甲府駅に至る道の東側は
アーケード商店街になっていて、
ここは自転車レーンにはなっていないものの、
この色分けは自転車と歩行者の境界を示しているものと思われます。

歩道橋がある交差点では、
自転車は歩道から下りて通行帯に誘導されます。

「歩道橋+通行帯」の危険性については別途書きたいところですが、
車から見ると、
歩道から自転車が突然下りてきて交差点を渡ることになり、
特に左折車との衝突の危険性が大きいのではないでしょうか？

さて、この歩道上の自転車レーン。
歩行者と自転車が分けられている区間と、
自転車が歩道を走ることができる区間とに分かれています。

この標識の手前ではレーンを走り、
向こう側では歩道を走るということです。

法律上はそうなのでしょうが、
果たして自転車の人がそこまで認識するかどうか？
物理的にはずっと歩道を走っているだけなので、
どこからがレーンでどこからが歩道なのか、
ほとんど感じていないものと思われます。

場所は変わって甲府駅の北側、
ＪＲ中央線とほぼ並行した甲府工高前の通りの自転車レーンです。
こちらも歩道上ですね。

自転車レーンの表示とともに
「自転車通行可ここまで」の標識。
上記の平和通りもそうでしたが、
自転車が走っていいのかいけないのか、
一瞬迷わないんでしょうか？

細かいことですが、
平和通りの掲示板には、
自転車道=Bicycle 歩行車道=Walker
と英訳がつけられているのに、この甲府工高前の通りのほうは
自転車道=Bike Path 歩行車道=Predestrian Road。
全国同じ訳である必要はありませんが、
狭い甲府の、それも駅の北と南で異なるのは、
かなり不自然な気がしました。

この甲府工高前の通りでは、バス停でもレーンが途切れることはありません。

ただ、バス停の時刻表を見たら、
近くにある学校の通学時のみに運行される、
非常に頻度の低いバスのようでしたから、
それもあって特別な迂回路などを設定していないのかもしれません。

次は、サイトで見たら自転車レーンがあるように書いてあったのに、
実際には何もなかった区間。

まずは、上記の平和通りにある県庁前交差点から始まる飯田通り、
気象台東交差点で左折してアルプス通りに入るルート。

この地図はこちらのサイトからなんですが、
右側の赤の四角いマークが
「平成21年度末まで」または「平成22年度以降」
の整備となっているのに、
上の動画で紹介した飯田通り～アルプス通りにのルートは黄緑の線、
つまり「平成19年2月現在整備済み」になっています。
うーん、単なる間違えなんでしょうかねぇ？

甲府駅の北側、甲府工高前の通りのほうも同じです。

動画で紹介したのは、
やはり「平成21年度末まで」「平成22年度以降」に整備予定となっていて、
取材時には完成しているのに、
平成19年2月には存在しているはずの区間には
レーンらしきものは見当たりません。

こちらも走ってみました。
まずは甲府駅の北側にある朝日通りという商店街。
先ほどの甲府工高前の通りとの交差点から北へ向かい、
県道6号線（山手通り）の朝日通り北交差点まで。

県道6号線の甲府第一高校近く、
相川にかかる橋から県道を東へ武田交差点まで。

甲府駅北口から武田通りを武田まで。

もっとも、上記2つとも
「歩行者自転車道の整備」となっていますから、
既存の歩道のことを指しているだけなのかもしれませんが。

以上が甲府の自転車レーンの現状なんですが、
これとは別に、甲府ならでは（？）の興味深い交通ルールを発見！